ニーズとウォンツの違いには大きく3つの明確な違いがあります

ニーズとウォンツの違い

よく混乱しがちなもので、ニーズとウォンツの違いが挙げられます。

この違いを知っておくこともライティングでは欠かせません。

ウォンツは代替可能、ニーズは代替不可能

ウォンツは代替可能ですが、ニーズは代替不可能です。
先ほどドリルと穴の例で説明すると、ドリルは穴を空けるための手段なので他にもっと良い手段があればそちらの提案が優先される可能性があります。
例えば、大工さんが家に訪問してくれてドリルで穴をあけてくれるならばそちらの方が楽でしょうし、はじめから穴が空けられた板が販売されているならそちらを購入した方が安上がりです。
つまり、ドリルを欲しいと言っている人は、ドリル以外にもっと良い提案があれば乗り換えることは可能なのです。
一方で、穴が欲しいというニーズは、どのような提案でも代替することができません。
大工さんが訪問して穴を空けてくれる場合も、はじめから穴が空いた板を買う場合でも結局、穴が空いていなければ目的を達成することはできません。

ウォンツは価格競争に、ニーズは価格競争回避に

また、ウォンツに焦点を当てたアプローチは価格競争になりやすく、ニーズに焦点を当てたアプローチは競合のいないサービスに繋がっています。
ウォンツはすでに顕在化しているニーズです。
すでに欲しいものが決まっているとき、最も重要になりやすいのが価格です。そのため、ウォンツを満たそうとすると、価格競争になりがちです。
一方で、その背後にあるニーズを満たせれば価格競争を回避できます。
例えば、家を買いに来た人に対して間取りや広さや価格など、すでにユーザーが考えている情報をもとに物件を提案すれば、他の不動産会社が紹介した物件とどちらが良いか比較の問題となります。
しかし、その家族に小さい子供がいたとして、子育てに向いている家という観点から物件を紹介すれば単純な比較の問題ではなくなります。
子供が元気に育つということが家族にとっては目的として欲しいことであり、子供が元気に育つなら親は少し高い家でも良いと考えるからです。

ウォンツは調査可能、ニーズは調査困難

また、ウォンツは調査がしやすいのに対して、ニーズは調査が困難です。
例えば、向こう3か月に携帯電話を機種変更したいというウォンツはアンケートなどですぐに調査することが可能でしょう。
しかし、ニーズは簡単には調査できません。実際にどの携帯電話に機種変更するかは携帯のカタログを比較したり、実機を触ったりして、消費者が自分のニーズを明確にしないと決まらないでしょう。よって、ニーズに関するアンケートの精度は低くなります。
例えば、アンケートでは充電が長持ちする携帯電話を買いたいと答えていても、実際には最新のデザインが良い機種を買いたくなるかもしれません。
また、スマホが普及したように、ガラケー全盛期にいきなりスマホという誰も想定していなかった新しいデバイスが発表されてから自分のニーズに気づくということもあります。
ウォンツはユーザーが自覚できるのに対して、新しいニーズはユーザー自身が自覚することが困難のため、調査をしても上手くいかないことが多いのです。

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